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活動報告

  • ストレートネックの対処法
    2024年05月16日

     最近急増しているスマホ首の話題です。デスクワーカーでノートパソコンやスマホ端末の使い過ぎが原因で姿勢が悪くなり、頭の重さと首の筋肉の影響で首のカーブが失われて頚椎がストレートになって、脊柱の内部に収められている脊髄にある自律神経に影響するため圧迫される部位によって肩や首こりや頭痛、眼精疲労、めまい、吐き気、動悸や胸痛などに発展する可能性がある病態です。将来的には歯の噛み合わせの悪化や誤嚥を起こし易くなるおそれもあります。首の血流や神経伝達の不備が頭の症状に影響したり、若い人でも頚椎の間にある椎間板が圧迫され変形しやすくなり神経根症を来たす場合もあります。首から肩や腕に走る神経が圧迫されるて痺れやパニックになって来られる患者さんもおられます。首の位置は、骨盤の傾きで決まるので、長時間同じ姿勢にならないように、こまめに体を動かすように指導しております。あご持ち上げ体操やおでこ体操などで誤嚥を防ぐだけでなく、スマホやパソコンなどを使うときは、画面を目線の高さに合わせたり、背筋を伸ばしてS字カーブを意識してイスにクッションを入れて調整する。夜寝る時の枕は、できるだけ低い枕を指導しております。ストレッチで首から肩の筋肉や腹筋や背筋などの体幹を鍛えるように毎朝のラジオ体操も推奨しております。

    OHCの外来では、ストレートネックを把握するにはX線だけでは難しい場合には、診断を確定するために近隣の脊椎外科のある病院でMRI等の撮影で精査・加療をお願いしております。デスクワークやスマホ操作の際にはストレートネック予防のストレッチが有効のようですのでピンポイント超効率的ストレッチ (AERA) 「ストレートネック」 は、このweb site https://dot.asahi.com/articles/photo/14514 を参照してもらっております。

    また、首や肩こりが辛い方には、芍薬と麻黄が含まれる漢方処方で対応しております。頚椎から胸痛を起こしてくる症例も稀にありますが、心電図や血液検査で除外されてX線側面像でストレートネックが考えられる症例には、エビデンスレベルはCですが、冠攣縮性狭心症の胸痛症状緩和に柴朴湯などの漢方薬の有効性も報告されております。詳しくは、私も愛用している百一薬品 https://momokazu.com/ にご相談下さい。

    漢方については、また、別のコラムでまとめてみようと思います。以上、ストレートネックの対処法についてコラムに記載することにして、さて、早速ストレッチしよう。

    参考文献:https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2023/03/JCS2023_hokimoto.pdf